次回特別企画展「華麗なる美人画」ーみどころ紹介 | 佐川美術館

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次回特別企画展「華麗なる美人画」ーみどころ紹介

暦の上では春となりましたが、肌寒い日々が続きますね。

皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 

佐川美術館では、2月20日(土)より始まる特別企画展「培広庵コレクション 華麗なる美人画」の準備が佳境を迎えています。

 

日本有数のコレクター、培広庵が所蔵する作品より、大正から昭和期にかけて描かれた珠玉の名品、総計70件、85点をご紹介します。鏑木清方、その門下の伊東深水、さらに上村松園、北野恒富、紺谷光俊など東京、京都、大阪、北陸の画壇で活躍し、美人画の黄金期を築き上げた画家たちが追い求めた理想の女性美に迫ります。

 

今回の展覧会で、是非皆様に注目して頂きたい点が2点あります。

 

1つめは「日本の四季。」古来より、情緒豊かな日本人の四季への感触は濃やかで、春の花、夏の月、秋の紅葉、冬の雪など季節感への好みの豊かさを美人画に見ることが出来ます。日本人が、四季の移ろいを五感で感じて生きてきたことをより一層感じ取って頂けるかと思います。

 

2つめは「関東と関西の競演。」庶民文化の開花と共に、浮世絵という形で愛されてきてその流行をつくりだした江戸の美人画。一方、宮廷文化を伝統に持ち品格ある作品を生み出した京都の美人画。双方共、それぞれの特色を留めつつ、日本画全体の近代化の波と共に、個々の画家が自己の表現を追求する純粋芸術を目指した経過をご覧頂くことが出来ます。

 

伝統美に彩られ、豊かな感性と共に変遷を遂げている美人画のもつ魅力を、当館での展覧会を通して楽しんで頂けましたら幸いです。

 

皆様のお越しをぜひお待ちしています。

 

※展覧会の詳しい情報はこちらです。

http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/plan/2015/10/post-59.html