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展覧会

佐藤忠良 つみかさね
終了

2017年12月09日(土)~2018年03月11日(日)

1934年22歳のときに初めて粘土を手にしてから、2011年98歳で亡くなるまで彫刻家として生涯現役で創作活動を続けた佐藤忠良。彫刻家として活動する以前は、画家を志していたことを、皆さまご存知でしょうか。多い時には毎日100枚ものデッサンをしたといい、いろんな角度から対象を捉えて描き、彫刻家に転向した後もライフワークとして絵を描き続けました。そこで培われた着眼力は彫刻作品にも活かされています。佐藤の彫刻作品から、モデルの外面的なものだけでなく内面性までも見てとれるのは、そういった観察のつみかさねがあったからといえるでしょう。

また、彫刻においても作品ごとに佐藤の制作の変遷を見てとることができます。佐藤は同じような主題・構図の作品を作ることもしばしばありますが、制作年代によって、その表情や全体から伝わってくる雰囲気が異なります。作風の豊かさは、まさに佐藤が真面目に作品と向き合ってきた、つみかさねそのものです。

今回の展示では、女性像、座るポーズをとる像をはじめ、デッサンやスケッチといった素描作品を中心に紹介します。制作年代によって異なる表情を見せる作品の数々を是非ご覧ください。