滋賀にまつわるエトセトラ ~街道の多い滋賀県 | 佐川美術館

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滋賀にまつわるエトセトラ ~街道の多い滋賀県

朝晩すっかりと冷え込んで、紅葉の季節も近づきつつありますが、紅葉見物に滋賀県へお越しになられる方も多いのではないでしょうか?今回はそんな行楽シーズンならではの滋賀県の話題をお届けします。

 

皆さんは、滋賀県に古くから多くの街道が整備されていることをご存知でしょうか。

街道は古くから都市と都市を結ぶ幹線道のことで、江戸時代に徳川家康によって五つの主要な街道が整備されます。

その内の二つの街道が滋賀県を通っているんです。名前を聞けばお分かりになると思いますが、江戸・日本橋から京都・三条大橋を結んだ中山道(木曽街道)と東海道がその二本です。

また、大津から敦賀を結ぶ北国街道(西近江路)もあり、別に「鯖街道」の名がついていることでも有名です。今でもこの道を通ると鯖寿司ののぼりを多く見かけます。

 

現在開催中の「浮世絵十人絵師展」でも、街道を主題にした浮世絵をご覧いただけます。

葛飾北斎が描いた《東海道五十三次》のうち「水口」では名物のところてんを、「大津」では走井餅を供する茶屋が描かれています。

 

水口宿の風景

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 また、浮世絵風景画の大成者、歌川広重も 《東海道五拾三次》のシリーズで大津の走井茶店を描いています。

さらに、佐川美術館のある守山を歌川国芳が《木曽街道六十九次之内 守山 達磨大師》でユーモアあふれる表現で描く他、北国街道の海津宿(現在の高島市マキノ町)に暮らす遊女、お兼を勇ましい姿で《近江の国の勇婦於兼》に描いています。

 

歌川国芳《木曽街道六十九次之内 守山 達磨大師》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

江戸時代に描かれた街道の風景をご覧いただいてから、実際にこれらの道を歩いてみるのも旅の愉しみの一つです。