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展覧会

千住博が描く 源氏物語展 -平安王朝の空をみつめて-
終了

2013年04月27日(土)~2013年06月23日(日)

 展示室風景

 

[ 主 催 ] 公益財団法人佐川美術館
[ 監 修 ] 千住 博
[ 後 援 ] 和樂編集部、FM OSAKA、FM AICHI
[ 協 力 ] 佐川急便株式会社、佐川印刷株式会社

 

1000年の時を超えて甦る平安王朝の世界

 

《ウォーターフォール》や《クリフ》シリーズなど斬新な手法で注目を集める日本画家・千住博氏。

源氏物語 第二十六帖 常夏 2010年

 

 

 

 

 

 







日本画の表現の可能性を追求し続けている氏が五年の歳月をかけて挑んだのが、日本最古の長編小説にして世界最高峰の文学作品である『源氏物語』を主題とした作品でした。『源氏物語』五十四帖に章立てされていない「輝く日の宮」、「光源氏」、「雲隠」の三帖を加えた全五十七帖にもおよぶ壮大な平安王朝絵巻は、千住氏の新たなる試みにより描かれています。

源氏物語 第八帖 花宴 2008年その作品のメインモチーフとなったのが、千年前の紫式部や物語に登場してくる人物達が見ていたであろう"空"の景色でした。千住氏は、その"空"の情景を同じく千年前も存在していたであろう和紙と岩絵具といった日本古来の伝統的な素材で描くことで、紫式部が自然景観に託した登場人物の心情を表現しようとしています。

源氏物語 第五十一帖 浮舟 2008年

 

 

 

 

 

 

 

 





また、そこに描かれたさまざまに表情を変える雲を、登場人物の内面的な感情に置き換えることで、源氏物語の世界でくりひろげられる人間ドラマも再現しています。




本展覧会では、千住博氏が描いた『源氏物語』全作品を初めて一堂に会し公開します。さまざまな空模様が繊細な筆遣いと幽玄な色彩によって表現された千住氏の『源氏物語』。千年の時を超えて甦る、自然景観だけで描いた未だかつてない源氏物語の世界をお楽しみください。

   

 

 

 

 

●千住 博 略歴

 

撮影 : 大森直
            

1958年東京都生まれ。1982年に東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業後、同大大学院を修了。1995年に開催された第46回ヴェネツィアビエンナーレにて東洋人初となる名誉賞を受賞。以降、ベネッセアートサイト直島のプロジェクトへの参加や、東京国際空港国際線ターミナル等のアートプロデュースを手がける。2011年に長野県軽井沢町に軽井沢千住博美術館が開館。現在はニューヨークを拠点に、画業とともに日本画の魅力を海外に紹介している。

代表作に《ウォーターフォール》や《クリフ》シリーズなど。

 

千住博オフィシャルホームページ : http://www.hiroshisenju.com/