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展覧会

佐藤忠良 大きな人間像 小さな人間像
終了

2014年04月05日(土)~2014年06月15日(日)

佐藤忠良館では、『大きな人間像、小さな人間像』と題して、ブロンズ像の様々な大きさに着目してご覧いただく展示を行っています。彫刻家は等身像を制作する場合に、その過程でエスキースという小さな試作像を作ることがあります。ただ、等身像を作る際エスキースが機械的に拡大されるというわけではありません。実際に比較してみるとよくわかります。

下にある作品はいずれも《萌(きざし)》という作品です。上が等身像、下がエスキースにあたるのですが、それぞれの作品から伺える印象が違うことに気がつくと思います。大小の像を比較すると、それぞれにひとのかたちが持つリアリティが異なっているのです。

 

 萌   

 萌(エスキース)

 

 

また、《冬の像》は、手の組み方が等身像とエスキースでは逆になっており、ポーズや仕草を微妙に変更する場合もあります。

立体造型である彫刻には、量(ヴォリューム)という要素があり、像を見る視点を前提にしてかたちが決められていることが伺えます。

《萌》はいつも当館の入口アートステージでみなさまをお出迎えしている作品です。次に当館へご来館の際は、大小の作品から受ける印象の違いの点から、ご鑑賞してみてはいかがでしょうか。