展覧会

アルフォンス・ミュシャ展 麗しきアール・ヌーヴォー
終了

2017年07月15日(土)~2017年09月24日(日)

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19世紀末、パリ。文化や科学が一般市民の生活に浸透し、華やかで繁栄を極めたベル・エポック(仏語:良き時代)と呼ばれるこの時代、一つの芸術運動が興りました。アール・ヌーヴォー(仏語:新しい芸術)と称されたその芸術は、植物など有機的な自然物をモチーフとして作品に取り入れ、美麗な色彩と流れるような曲線を用いるのが特徴で、その美しい装飾性は当時大流行します。なかでも中心人物として活躍したのが、チェコ生まれのアルフォンス・ミュシャ(1860-1939)です。彼のデザインは、色とりどりの植物に囲まれ、きらびやかな装飾品を身につけた女性像が多く、特に大女優サラ・ベルナールから依頼を受けて描いた舞台ポスター《ジスモンダ》は、彼を一躍時代の寵児にした出世作として代表的な作品です。また、1900年のパリ万博でボスニア・ヘルツェゴビナ館の内装デザインを手掛けるなど、画業における地位を不動のものとします。1910年にチェコに帰国した後は、国家行事のポスターや紙幣・切手などのデザインを手掛け、祖国発展のために尽力し、自身のルーツであるスラヴ民族をテーマにした作品を数多く制作しました。

本展では、ミュシャの名を世に知らしめたパリ時代のポスターやリトグラフの名品に加え、「ミュシャ・スタイル」と呼ばれる様式で描かれたデザイン集や、書籍の挿絵等を紹介します。また、チェコへ帰国後に手掛けた作品にも焦点を当て、ミュシャの生涯とその思想の全容に迫ります。

 

 

第1章    パリ時代の魅力的なポスター

1860年オーストリア=ハンガリー帝国領モラヴィア(現在のチェコ)に生まれたミュシャは、27歳でパリに渡り絵画を学ぶものの、2年で留学の援助を打ち切られます。生活に困窮したミュシャは雑誌や本の挿絵を描いて生計を立てていましたが、大女優サラ・ベルナール主演の舞台《ジスモンダ》のポスター制作が転機となります。ミュシャの描いたこのポスターが、パリの街に貼りだされるやいなや大評判となり、一夜にして無名の挿絵画家は人気デザイナーとなったのでした。これ以降、魅力的なポスターを次々と制作したミュシャ。流れるような曲線を描く長い髪、美しい花々やアクセサリーに装飾された優雅な女性像は「ミュシャ・スタイル」と呼ばれました。

 

《ジスモンダ》1895年 OGATAコレクション

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第2章    くらしを彩る装飾パネル

すべての人に美しい芸術をと考えていたミュシャは、リトグラフ(石版画)で作品を制作しました。それが装飾パネルです。サラ・ベルナールのポスターで有名になったミュシャの人気は、誰でも買える装飾パネルによってさらに広まりました。19世紀に成熟したリトグラフの技法は、ポスターや印刷物の分野に大きな変化をもたらし、当時1点物の絵画を買うことができない一般市民の間で室内装飾パネルは大人気となり、人々の暮らしを彩りました。

 

【左】《桜草》【右】《羽根》 1899年 OGATAコレクション

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、第2章では、展覧会の主要を占めるOGATAコレクションに新たに加わったミュシャ直筆の《黄昏(習作)》を本邦初公開しております。《黄昏(習作)》は、本制作と比べると背景の構図はほとんど同一ですが、女性の表情や手の位置、身に纏っているシーツの有無など、麗しい作品に仕上げるミュシャの巧みな表現方法や、より女性を美しく描こうとする制作過程を見ることができます。完成されたリトグラフ作品と異なり世界に1点しかなく、ミュシャのリアルなタッチをご覧いただける希少な作品です。

 

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第3章    装飾資料集、装飾人物集

 ミュシャが制作したアール・ヌーヴォー様式の教科書ともいうべき図案集が、1902年に出版された『装飾資料集』です。収録されたデザイン、モティーフは、植物、人物、動物、活字、家具、装飾品、と広域にわたり、図柄の大きさもさまざまで、配色も白黒、茶系、ブルー系、そしてカラーと工夫がなされています。これの好評を得て3年後の1905年に『装飾人物集』が出版されます。これらの図案集は、まさに美術関係の学生にとってのバイブル的な存在でした。

 

《装飾資料集》PL 33 1902年 OGATAコレクション

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第4章 挿絵の魅力

サラ・ベルナールのポスターで脚光を浴びる前、挿絵画家として生計を立てていたミュシャ。彼の挿絵は、ドラマチックでありつつ優れたデッサン力で、物語全体の構成を見事に表現しました。ミュシャの挿絵に注目される機会は、これまであまり多くはありませんでした。しかし挿絵画家の経験は、ポスターでの大成功や、のちの画家としての歩みを決定づける重要な仕事でした。書籍の挿絵や雑誌の表紙は、小さな画面にミュシャの魅力が凝縮されたミュシャ・デザインの極致ともいえるでしょう。

 

《ココリコ》 1902年 OGATAコレクション

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第5章    くらしの中で愛されるミュシャ

ミュシャ作品の魅力は、ポスターや装飾パネルのような大きなものだけではありません。人びとのくらしを彩るデザインは、世界中に広がりミュシャの人気を不動のものにしました。その作品は、商品パッケージからポストカード、当時流行した絵入りのメニュー、カレンダー、室内装飾まで多種多様です。その多岐にわたる仕事からは、いかにミュシャがパリの人気デザイナーであり、大スターだったかをうかがい知ることができます。

 

《ランスの香水 ロド》 1897年 OGATAコレクション

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第6章    ミュシャとアメリカ

 パリで人気の絶頂にあったミュシャですが、1904年に初めてアメリカを訪れ大歓迎を受けました。これ以降1910年にかけて、アメリカとパリを行き来して活動することとなります。アメリカでのミュシャは肖像画の依頼を次々と受け、また個展や講演会を精力的にこなし、ポスターや挿絵の制作も手がけました。

 

 

第7章    わが祖国チェコ

 1910年、ミュシャは祖国チェコへ戻ります。そしてプラハに近いズビロフ城にアトリエを構え、家族とともに18年間をすごしました。チェコでのミュシャは、作品制作のかたわら祖国のためにさまざまな仕事を引き受けます。1918年に独立を宣言した新生チェコスロヴァキア共和国の新政府から、切手、紙幣、国章、警察官の制服にいたるまでデザインを任され、それらをほとんど無償で引き受けました。またチェコのために作られたポスターは、ミュシャ・スタイルを踏襲しつつも装飾性は抑えられ、女性たちは遥か彼方を見つめるような強い眼差しで、民族衣装に身を包んでいます。チェコ時代の作品からは画家が抱き続けた、スラヴ民族や祖国への強い愛が感じ取れます。

 

《イヴァンチツェの地方祭》 1913年 OGATAコレクション

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アルフォンス・ミュシャ展」では、平日のみ写真撮影OK!

以下の注意事項を必ずお守りください。

 

・「ミュシャ展」展示会場のみ写真撮影いただけます。常設展示はご遠慮ください。

・会期中の平日のみ(8/11-15のぞく)撮影可能です。土日祝は撮影できません。

・撮影は携帯電話およびスマートフォンのみ可能です。一眼レフやデジタルカメラでの撮影はできません。

・作品保護のため、フラッシュは禁止です。

・三脚や自撮り棒等の撮影補助機材を使用しての撮影はできません。

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・その他、当館スタッフの判断でお声をかけさせていただく場合がございます。スタッフの指示にご協力をお願いします。

・撮影した写真は私的利用に限ります。商用での利用はできません。

 

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◆展覧会前売券情報◆

発売期間:7月1日(土)~9月23日(土)  一般900円 / 高大生500円
「ローソン」「セブンイレブン」店内のマルチコピー機で購入いただけます。
操作後、店内レジにてお支払いください。  
●ローソン (Lコード:53286)
●セブンイレブン (セブンチケット)
タイトル:「アルフォンス・ミュシャ展 麗しきアール・ヌーヴォー」
・展覧会前売券で、平山郁夫館・佐藤忠良館・樂吉左衞門館もご覧いただけます。
・展覧会前売券は、本展会期中のみ有効です。
・変更、払戻、再発行は出来ません。

・当館では操作方法等、前売券取扱いに関するお問い合わせは、受付ておりません。
各販売店にお尋ねください。

 

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◆主  催: 公益財団法人佐川美術館

◆展示協力: OZAWAコレクション、OGATAコレクション

◆後  援: チェコ共和国大使館、チェコセンター、滋賀県、滋賀県教育委員会

      守山市、守山市教育委員会

◆企画協力:株式会社文化企画  

◆協  力: SGホールディングス株式会社、佐川急便株式会社、佐川印刷株式会社