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展覧会

平山郁夫 文化往来
終了

2017年07月25日(火)~2017年11月26日(日)

2017年度第2期平山郁夫作品展示のテーマは「文化往来」。

 

生涯に亘りシルクロードシリーズを描き続けた平山郁夫。平山がシルクロードを旅するきっかけとなった一つが、1966年に東京藝術大学中世オリエント遺跡学術調査団の一員として、トルコのカッパドキアの壁画模写に参加したときと言います。トルコはヨーロッパとアジアを結ぶ文明の十字路として、様々な文化が入り混じり、往時の盛況ぶりを彷彿とさせる多くの遺跡群は、平山にとって運命的な出会いであり、その後の画家人生を大きく左右するものでした。トルコからの帰国後は、翌1967年にシルクロードに寄せる思いを初めて対外的に表したと言う「トルコ風物スケッチ展」を開催し、さらに翌年にはインド、アフガニスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、パキスタンというコースで、本格的なシルクロード取材旅行に出かけます。1969年にインド、スリランカ、カンボジア、1970年にイラン、イラク、1971年にレバノン、ヨルダン、シリア、イラク、1973年にアフガニスタン、トルコ、1974年にアフガニスタン、パキスタンと中央アジア、南アジア、西アジアを中心に毎年のように旅を続け、その取材旅行は140回以上に及びます。

 

第一展示室

 

 

本展では、西はヨーロッパから東は中国西域までの様々な文化や人が往来した地域の作品を中心に展観します。《ポンペイ壁画幻想》に見る平山の幻想画から、《西域の老人》《チャドルの女性 イラン》などの人物画をご覧いただくとともに、《故城下村民帰牧図》を制作するにあたり、構図を検証するために描かれた小下絵、さらには本画制作の際の大下図をご紹介します。

 

下の写真は、右が《天堂苑樹》、左が《天堂苑樹》(小下絵)。平山郁夫作品の多くが和紙に描かれているの対し、小下絵の基底材は絹を使っています。その質感や和紙との違いを是非比較して観てください。

 

第三展示室

 

 

 

平山郁夫がシルクロードを旅して描いてきた至極の作品をお楽しみください。