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展覧会

平山郁夫 聖なるものー仏と神
終了

2020年04月04日(土)~2020年08月30日(日)

2020年度第一期展示では、仏教興隆の地・インドから仏教東漸の執着地・日本までの仏教にまつわる作品を中心に紹介します。

 

原爆の後遺症を患い、生死の境をさまよった経験から仏教に救いの道を求め、玄奘三蔵(602-664)の足跡を辿り、生涯をかけてシルクロードの旅を続けた平山郁夫(1930-2009)。

玄奘が故郷・長安を目指す帰路を描いた出世作《仏教伝来》(1959年、佐久市立近代美術館蔵)の発表以降、仏陀の生涯をテーマにした仏伝シリーズによって確固たる地位を築いた平山は、1966年の東京藝術大学第一次中世オリエント遺跡調査団への参加や、翌年の法隆寺金堂壁画の再現事業において第3号壁画を担当する中で、日本文化の源流、ひいては仏教東漸の道・シルクロードへの憧憬を深めていきます。

 

--シルクロード(中略)、いわゆる仏教東漸の千余年に及ぶ壮大なドラマの跡を、私は感動なしに想うことはできません。その跡を実際に辿ってみて、私は画家として、というより一人の人間として数々の貴重な体験を得ることができました。--

(平山郁夫『悠久の流れの中に』三笠書房 1993年)

 

念願かない1968年に、はじめてのシルクロード取材を敢行。以後毎年のように中央アジアを中心にインド、中国、東南アジアといったシルクロード要衝の地を巡る取材旅行に出かけ、その中で見た風景や文化遺産、とりわけ仏教遺跡や仏像を克明に記録します。平山は歴史の厚みと壮大なドラマの痕跡の中で画業を積み重ね、その想いを作品に表現しました。

仏教の起源とされるインドの仏跡をはじめ、玄奘三蔵の旧跡、さらには日本仏教の起源とされる奈良の古寺にて今なお多くの人々の信仰を集める仏の姿を本展でご覧ください。

 

 

 

本展示のジュニアガイドはこちらからダウンロードください。

平山郁夫2020年度①ジュニアガイド

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