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展覧会

十五代樂吉左衞門・直入展 -黒樂茶碗と焼貫黒樂茶碗-
終了

2021年04月01日(木)~2021年09月05日(日)

樂焼は桃山時代、茶の湯の大成者・千利休の理想とする茶碗を初代長次郎が形にしたことにはじまり、直入(じきにゅう)は樂家の十五代吉左衞門です。

轆轤を用いず手捏ねで成形し、箆で削り上げて形を造り、屋内の小規模な窯で焼き上げられてきた樂焼の技法は、他に類のない独特なものです。

450年一子相伝で伝わってきた樂焼は、各代が長次郎を意識しながらも、自らの表現を追求し、伝統と創造を極めてきました。



特に直入は、従来の赤樂茶碗、黒樂茶碗の他に焼貫焼成によるこれまでにない焼貫黒樂茶碗、焼貫茶入、焼貫水指を制作し、数々の独特な世界を築き続けています。

本展では、十五代樂吉左衞門・直入によって生み出された黒樂茶碗と焼貫黒樂茶碗を展観いたします。

黒樂茶碗 銘 夜渡海 2007年


手捏ねで造られたままの姿に、黒の釉薬が掛けられた伝統的な技法の中にもモダンな造形の黒樂茶碗。

焼貫黒樂茶碗 銘 瞪目視霄漢 2005年焼貫黒樂茶碗 銘 篠舟 2002年





















特殊な焼貫技法を駆使し、多彩な釉薬と大胆な面取り箆や沓形に歪められた造形が前衛的な焼貫黒樂茶碗。

焼貫黒樂茶碗 銘 巌 2014年


そして近年、さらなる進化を遂げた巌のように静かで寡黙ながらも力強いモノトーンの(がんせき)茶碗もまた焼貫焼成による新たな表現がうかがえます。

黒樂茶碗と進化し続ける焼貫黒樂茶碗の数々をお楽しみください。



201978日に代を譲り、十五代樂吉左衞門は直入に改名しました