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展覧会

吉左衞門X MALEVICH マレーヴィチ-素描+十五代樂吉左衞門・直入-茶碗
終了

2021年09月14日(火)~2022年01月16日(日)

樂吉左衞門館では、開館以来「吉左衞門X」というシリーズで、十五代樂吉左衞門作品と何か(思惟を共有する作家であったり、事象であったり)とのコラボレーション展を開催してきました。


12回目となる今回は、ロシア・アヴァンギャルド(1900年のはじめ頃にロシアで起こった前衛アート)の一つシュプレマティズム(至高主義:抽象性を徹底した絵画の一形態)の創始者として知られるカジミール・マレーヴィチとのコラボレーション展を開催いたします。

上=《構築 3 h》カジミール・マレーヴィチ  1916年(展示期間:9/14-11/14)、下=《焼貫白樂茶碗 巌石   銘 素》十五代樂吉左衞門・直入  2021年
《構築 2 c 》カジミール・マレーヴィチ  1915年(展示期間:11/16-1/16)
























直入は、2015年のロシアでの展覧会「樂-茶碗の中の宇宙」展の開催中に、マレーヴィチをはじめ多くのロシア・アヴァンギャルドの作品に出合いました。中でもマレーヴィチの作品《黒の正方形》は、長次郎の黒樂茶碗に通じるものが有り、感銘を受けました。

マレーヴィチは、ものの表面的部分を見るのではなく、ものの本質を見ることが大切であり、創造的な芸術においては、純粋な感覚だけが、最も良い次元に到達できるものだと主張し、20世紀の抽象芸術やミニマリズムの発展に大きな影響を与えました。シュプレマティズムの理念は、近年の直入の作行きに見られる、造形や色彩といった表現の諸要素を削ぎ落として、究極表現を超えようとしている樂茶碗に共通性を見いだせます。
本展は、直入が制作した新作の白い茶碗とマレーヴィチの素描作品を展観することにより、2者に通じる深い精神性に触れようとする試みです。


《焼貫白樂茶碗 巌石   銘 摧》十五代樂吉左衞門・直入   2021年

《焼貫白樂茶碗 巌石   銘 滲》十五代樂吉左衞門・直入   2021年





















本展は、下記の日程でマレーヴィチ作品の展示替えを行います

前期展示:2021年9月14日(火)-11月14日(日)
後期展示:2021年11月16日(火)-2022年1月16日(日)