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展覧会

平山郁夫 異文化とのふれあい
終了

2022年06月21日(火)~2022年11月06日(日)

東西文化交流の道、シルクロードの旅を生涯続けた平山郁夫。日本では目にすることのない異国の文化や自然環境を目の当たりにし、旅先で目にした様々な光景を描き続けました。とりわけ、炎熱と砂漠、さらには厳寒の厳しい自然環境のなかで繰り広げられる人々の生活に平山は心を惹かれたと言います。

大地をゆく遊牧の民と動物の情景は、幾度となく見慣れた風物であるが、なかなか情趣のある光景である。ありし日のキャラバン(隊商)を思い起こす。(中略)彼らはこうして育ちながら、何千キロの砂漠を、一生歩みつづけるのである。後をついて行きたくなるような衝動を覚える。

平山郁夫 『平山郁夫全集 第5巻 シルクロード』(講談社、1992年)



ここで平山はロバや羊の愛らしい表情、牧者たちの姿に、シルクロードを往来するキャラバン隊を重ね合わせています。自然と共生しながら、果てしない道のりを歩み続ける彼らの生活ぶりに平山は深い感銘を受けたのです。

本展では、平山が旅したシルクロードを中心にヨーロッパ、さらに東南アジアなど世界各地の風景をご紹介し、現地で暮らす人々の息遣いが伝わってくる数々の作品を展観します。