佐藤忠良は、1944年に戦地へ赴き戦後3年に亘ってシベリア抑留を経験します。抑留生活で過酷な労働を強いられる中で、佐藤は左官や大工など自分の職業を生かして働かされた人の強さを感じたと言います。この経験から帰還後、自分のからだでおぼえて自分で表現できるような人間になってほしい、という願いを込めて息子をモデルに《たつろう》を制作しました。
この我が子への願いは、後に教科書づくりや絵本の挿絵をはじめとした美術教育に携わる中で、全ての子どもたちへの願いとなっていきます。本展では、佐藤の子どもたちへの願いが投影された作品を中心に展示します。
![](https://www.sagawa-artmuseum.or.jp/plan/assets_c/2023/12/cc6f3e603f767a55f28133d33cfdef42212e0945-thumb-400xauto-5483.jpg)
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