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展覧会

髙山辰雄展

2024年07月13日(土)~2024年09月23日(月)

日本画家・髙山辰雄(1912-2007)は大分に生まれ、中学校卒業後に東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科へ入学します。在学中、第15回帝展に初出品した《湯泉》が初入選する快挙を果たすとともに、東京美術学校を首席で卒業と、若き才能を開花させます。戦後まもなくポール・ゴーギャンの生き方に強く感銘を受け、彼の作風に傾倒するようになると、色鮮やかな抽象的表現を取り入れるなど、髙山の創作は常に挑戦的な試みが見られるようになります。1970年代以降、人間の精神性に触れるような作風へと変化し、独自の画業を確立していきました。更には1990年代の代表作となる《聖家族》の連作に象徴されるような、極端に色彩を抑えたモノクロームの表現へと続いていくのです。

本展では、髙山辰雄の70年以上に亘る画業の中から、《聖家族》を一つの頂点として、《聖家族》制作に至るまでの人物像を中心に展観します。ひたすら研鑽に励んだ学生時代の作品、ゴーギャンへの傾倒など、各時代の画期となる作品を紹介し、髙山芸術の全貌に迫ります。