【コーナー展示】佐藤忠良 はじめての彫刻鑑賞
2025年02月04日(火)~2025年05月06日(火)
佐藤忠良は制作活動の傍ら、教科書づくりや絵本の挿絵の仕事を通じて美術教育にも力を注ぎました。佐藤自身は、学生時代には西洋彫刻を実見できる機会はほとんど無く、美術雑誌の写真を通してロダンやマイヨールをはじめとした巨匠の作品から学んだと言います。本物を目にすることが貴重だった時代を経験したからこそ、その大切さを理解していた佐藤は「一流のものを見せて、一流の音を聞かせる。それを繰り返していくうちに彼ら自身の物差しができる」(『若き芸術家たちへ―ねがいは「普通」』中央公論新社、2011年)と語り、子どもたちに本物の作品を見てほしいと願っていました。
ご家族で楽しんでいただける企画展「つくる展」「わけあって絶滅しました。展」と同時開催の本展では、彫刻作品にも子どもから大人まで親しんでいただけるよう、作品をより深く知る手がかりとなるポイントと併せて展示します。初めて美術館を訪れるお子様や、普段なかなか美術館をゆっくり訪れる時間を取れない親世代の皆様にも、佐藤が子どもたちに見せたいと願った本物の美術作品に触れる機会としてお楽しみいただければ幸いです。
※情報コーナーにて開催のため、作品数を絞って展示しています。