平山郁夫 シルクロードを辿る
2026年09月17日(木)~2026年11月23日(月)
砂漠を進むキャラバン隊や古代遺跡、そこに暮らす人々を、静謐な色彩と抒情性豊かな筆致で描いた作品で知られる日本画家・平山郁夫。
仏教をテーマに創作活動をしていた画家とシルクロードとの出合いは、1966年の東京藝術大学第一次中世オリエント遺跡学術調査団の一員としてトルコ・カッパドキア地方へ派遣されたことから始まります。この時触れたイスラム圏の文化やオリエントの色彩により、東西の文化を結んだシルクロードに興味をもつようになりました。
そして、1968年のアフガニスタン旅行を皮切りに、年に一度はシルクロードが通る各地へ取材旅行に出るようになります。以降、仏教とならぶテーマとしてシルクロードを取り上げ、日本と異なる自然環境や文化、歴史浪漫を感じる古代遺跡、そこに暮らす人々などを題材にした作品を数多く手がけていきます。
なかでも、砂漠を進むキャラバン隊は、平山芸術を象徴するモチーフの一つです。古来、東西の人や物、思想や宗教を運んだキャラバンは、戦争によってその往来が途絶える一方、平和な時代には文化交流の担い手となりました。そのため、平山は、キャラバンを単なる旅情を表すものではなく、東西の文化を結び、人々の交流を可能にする「平和」の象徴と捉え、シルクロードを画題とした作品における主要なモチーフとして多くの作品に登場させました。
本展では、平山郁夫の代表的な画題「シルクロード」に関連する作品を、シルクロードのルートに沿って西から東へと向かうように展示します。東へ向かうにつれて徐々に変わっていく風景や人物の服装、建物など、画家が旅を重ねる中で見つめ続けた「文化交流の道」としてのシルクロードの世界を、作品を通してお楽しみください。


